そろそろ蛍が舞う時期ですね

「夏は、夜。月の頃は、さらなり。闇もなほ。蛍の多く飛び違ひたる、また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くも、をかし。雨など降るも、をかし」(枕草子)
「音もせでおもひに燃ゆる蛍こそなく虫よりもあはれなりけれ」(源重之)など、蛍に「もののあわれ」として感じる感性は、平安時代から今日に至るまで、しっかりと我々の内面に根付いている。
 そもそも、僕が11年前に伊豆修善寺の山里で暮らそうと意を決したのも、「夏になるとこの庭に蛍が舞う」このたった一言からでした。その言葉通り、毎年、今頃になると沢沿いに蛍が飛び交う。しかも6月中は源氏蛍、7月になると平家蛍が出てくる。ただし、平家蛍は一か所に留まって点滅することが多くて、源氏蛍ほど優雅に舞うことはない。しかも平家蛍には申し訳ないが観る側も飽きてしまう頃で、「もののあわれ」というより単なる光る虫に過ぎないと思うようになる。勝手ですね。
 ヘッダーメディアの動画は点滅がゆっくりだが、伊豆の蛍はもう少しせっかちで早い。