私のかくれ里

 平成20年に嫌々ながらも、前期高齢者の仲間入りをしました。まだ隠居するつもりはないが、伊豆の山間に広がる緑豊かな里山の風景に魅せられて、其処に棲家を構え、平成21年5月から妻と二人で田舎暮らしを始めました。最初は慣れない所為か少し戸惑いもありましたが、地域の人達に温かく迎え入れて頂き、田舎暮らしは何とか軌道に乗りました。今では鹿や猪ともすっかりお友達になり、庭が荒らされる度に頭に来たりしています。
 白洲正子の著書「かくれ里」に「秘境と呼ぶほど人里離れた山奥ではなく、ほんのちょっと街道筋からそれた所に、今でも『かくれ里』の名にふさわしいような、ひっそりとした真空地帯があり、そういう所を歩くのが、私は好きな のである」という一文がありました。私は正子とは別な思惑からその考えに、いたく同感し、そのような「かくれ里」の名にふさわしい所で暮らしたいと思うようになりました。
 確かに、「秘境と呼ぶほど人里離れた山奥」は自然が豊かで非常に魅力的に思いますが、長年都会生活を送った者にとって、生活の不便性はきっと耐えられないだろうと思います。だから、ほんのちょっと街道筋からそれた、今でも「かくれ里」の名にふさわしいような、ひっそりした里山が理想でした。
 此処は、修善寺温泉街から左程遠くない位置にありますが、日本の原風景ともいうべき典型的な里山の風景が残っていて、まさに「かくれ里」の名にふさわしいところです。敷地内に流れる小さな沢には沢ガニが棲むほか夏には蛍が舞うなど豊かな自然環境に恵まれ空気や水が美味しいだけでなく、四季折々に見せる自然の風景に芯から癒されます。
 折角なので、このブログでは、自然やそこで暮らす人々との触れ合いを通じて感じたことやエピソードなどを紹介していきます。